第380章 彼女が好き

ベッドの上で顔を赤く上気させた今野敦史を見下ろし、中林真由は胸の奥で苛立ちが募るのを感じた。

彼は本当にしつこい。どうあがいても振り払うことができない。

こんなに弱っているというのに、どうしてまだ私を振り回そうとするのか。

彼女はベッドの脇に静かに立ち尽くし、今野敦史はベッドに横たわったまま。二人は長い間、言葉もなく互いを見つめ合っていた。

どれほどの時間が経っただろうか。今野敦史は疲れ切ったように瞳を閉じ、呟いた。

「真由……本当に苦しい。俺が死んだら……誰がお前を好きになるんだ?」

中林真由はその場に凍りついたように動けなくなり、全身の血液が凝固するような感覚に襲われた。

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