第78章 何でも私の言うことを聞くの?

中林真由は何も見なかったふりをして、そのまま部屋のドアを閉めた。

振り返ると、そこには憎悪に満ちた顔の竹田南が立っていた。「中林真由、あなたもずいぶん我慢強いのね」

中林真由は彼女を素通りし、竹田南と一言も交わす気はないという態度を示した。

しかし竹田南はすぐに追いかけ、エレベーターのドアの前に立ちはだかった。

「彼女が演技してるってわからないなんて言わせないわよ。みんないい大人なんだから、そんなに怖がることなんてあるわけないでしょ? 清純無垢なフリしてるけど、実際はただの尻軽女よ」

「さっきは私についてこさせないようにして、今度はあなたを服を買いに追い出して、男と女が二人きり。彼...

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