136-頬と不正行為

十分後、私はアーロンの腕に軽く自分の腕を絡ませ、外を歩いていた。今日はずっと曇り空だったというのに、まるで宇宙が私の機嫌を察知して、全力で対抗しようとしてくれているかのようだ。私たちが一歩外へ踏み出した瞬間に雲が晴れ、今は心地よい日差しが降り注いでいるのだから。とはいえ、サングラスを持ってくればよかったと後悔し始めている。アーロンはしっかりとかけていて、正直ちょっと妬ましい。

ベラミーに対してはまだ腹を立てているけれど、散歩に出たのは間違いなく正解だった。二週間近くも部屋に閉じこもっていた私にとって、新鮮な空気は何よりも欠けていたものだったと、今さらながら実感する。私たちはシフターの居住区画...

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