17-ブラックとブルー

今度のスーツは無地の黒だ。さっきよりも見栄えが良く、ベラミーもまんざらでもなさそうだ。ジャケットの下には黒いシャツを着ている。彼は私に向かって肩をすくめた。

「どうだ?」彼が尋ねる。私は少し考えた。

「すごく……黒いわね」私が感想を漏らすと、ベラミーは片眉を上げた。

「黒いスーツだからな」彼はもっともなことを言う。

「それは見て分かるけど……なんていうか……分からない。さっきよりはいいけど、何かが違うの」

私は助けを求めてチャーリーを振り返る。彼も私に同意して頷いている。

「彼女の言う通りだね。いい考えがあるよ」

彼は立ち上がると、また姿を消した。戻ってきた時には、さらに二枚のシャツを抱え...

ログインして続きを読む