198-盗まれて確実

屋敷に車を寄せると、そこにはパトカーが待機していた。二人の警官がその傍らに立っている。一人は退屈そうで苛立っており、もう一人は経験上よく知っている、あの「営業用」の作り笑いを顔に張り付かせている。ああ、どっちもここには来たくなかったんだろう。呼びつけられて腹を立てているに違いない。それに、シフターの居住区にいるのが居心地悪いというのもあるだろう。非シフター(人間)がここに招かれることは滅多にないからだ。もっとも、最近は新しい友人たちが頻繁に出入りしているから、そうとも言えなくなってきたけれど。

彼らの横には、気まずそうに居心地悪くしているアレックスがいる。きっとあの警官たち、アレックスに八つ...

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