201-タッチ・アンド・トラスト

私は苛立ちを隠せずに腕を組んだ。

「キアラがそんなことするはずない! 一体どうやって? まだほんの子供なのよ!」

私が反論すると、デ博士は呆れたように目を回した。

「ああ、落ち着きなさい。あの子が自ら望んで誰かを殺したなんて言っていないわ。何らかの方法で従わざるを得なかったのだろうと推測しているの。話す準備ができたら、本人に聞いてみるといいわ。……『どうやって』に関しては、あの子が死神だからよ」

彼女はさも当たり前のように言うが、ちっとも当たり前じゃない。死神が存在することは知っている。だがそれは、大半の人が名前は聞いていても実際に会ったことのある人はいない、そんな種類の魔法存在だ。MRO...

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