カム44-プラスチックで楽しい

ハリーがライアンとの用事を済ませて迎えに来るのを待っているだけなのに、緊張すべきじゃないとは分かっている。でも、どうしても落ち着かない。私の顔を見た瞬間、彼に対する本気の感情を見透かされてしまう気がするのだ。そして、何かが決定的に台無しになってしまうんじゃないかと。以前からこう感じてはいたけれど、今はそれをはっきりと「自覚」してしまっている。この関係に真剣に向き合うと決めた以上、遅かれ早かれ彼も私の気持ちに気づくことだろう。

気を紛らわせようとテレビをつけてみたものの、番組を四回も変えた挙句、結局消してしまった。内容なんて頭に入ってこないからだ。食器を洗い、タッパーの棚を整理し、まるでアクシ...

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