39-ブライドメイドとボールルーム

勢いよく開いた寝室のドアに、私は驚いて飛び起きた。

「ごめん、電話に夢中になっちゃって、私――」

彼女はそこで言葉を切った。

「ま、全然気づいてなかったみたいだけど。少し疲れてるみたいだったしね。二十分のお昼寝も悪くないでしょ」

彼女は私の横の大きなベッドに倒れ込むと、身を寄せてきた。満足そうに微笑んでいる。シフターってみんなこんなにスキンシップが激しいの? それとも、これがケイン家の血筋ってやつ?

「ベラミー、ここに来た?」彼女が尋ねる。「あいつの匂いがする気がするんだけど」

私は肩をすくめてみせる。

「廊下でばったり会ったの。彼、寝ぼけてたわ。私が階段を上がってきた音で起こし...

ログインして続きを読む