75-保持と非表示

ベラミーは私を抱き上げたまま、オフィスのドアに向かって歩き出す。私は落ちないように、彼の首に腕を回した。

「ベラミー! 何してるの? 下ろしてよ!」

私はそう訴えるけれど、笑いすぎて息が切れている。彼は廊下で立ち止まった。まだ私をしっかりと抱きしめたままだ。

「どうしても? このままこうしていたいんだけどな。離したくないんだ」

私はまた笑わずにはいられなかった。

「もちろん、下ろしてくれなきゃ困るわ」私は言い張る。

「うーん……」

彼は品定めするように私を見るけれど、腕を緩めようとはしない。私は身をよじって彼の腕から抜け出し、床へと飛び降りた。彼は私を受け止め、優しく足をつかせる...

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