第27章 代償を払う

「あんた、誰?」山口旭は顎をしゃくり上げた。「余計なことしないで」

小林修平は何も言わず、そのまま中へ入ってきた。

歩みは速くない。けれど一歩ごとに、胸の奥を踏みつけられるみたいな圧がある。三人の女子は反射的に後ずさりし、小林舞香の手を掴んでいた指も、するりとほどけた。

舞香は襟元を引っ張られて歪み、リュックのベルトは片方が折れている。見るからにひどい有様だった。

修平は彼女を一瞥し、視線がすっと暗くなる。それから三人へ向き直った。

「脱がせるつもりだったのか」

「汐里に脱げって言ったくせに、自分は何で脱がないのよ!」山口旭は強がって言い返す。だが声は震えていた。

「矢野汐里に...

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