第28章

「……本当に、大丈夫なんですか?」

 桐生朔弥の会社は国内最大手、とりわけAI分野では群を抜いている。

 もし彼が本気で岡野明裕を潰しにかかって、岡野の会社に損害でも出たら――そう思った瞬間、谷口凛華の胸がどくりと跳ねた。

 何か言いかけた彼女より先に、岡野明裕がぷっと吹き出す。

「はいはい、そんなに気にするなって。俺たちにだって後ろ盾はある。もし会社が悪意ある締めつけを受けたとしても、先生が自分の教え子を見捨てるわけないだろ」

 そう言ってから、彼は冗談めかして肩をすくめた。

「それに、お前もいる。お前っていう切り札があるのに、何がどう転んでも何とかならないわけがない」

 岡...

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