第32章

プロジェクトチームは、谷口凛華という学部生を除けば、全員が博士号持ちだった。

それだけではない。面々は各社の中核を担う精鋭ばかり。

それぞれの分野で頭ひとつ抜け、社内でも一、二を争う存在だ。そんな彼らが同じ土俵に立って、まさか谷口凛華に圧倒されるとは。

やはり、才能の前では努力など紙切れみたいなものなのかもしれない。

岡野明裕が一枚の資料を差し出した。

「これ、見てくれ。うちの会社の案件なんだ。時間があるときでいい、少し意見をもらえないか。このプロジェクトが終わったあと、おまえ……次のこと、何も考えてないのか?」

谷口凛華は、はっとした。

――そうだ。そろそろ、その先を考えるべ...

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