ロンリー・ディジェネレイズ

俺にとって善悪なんてものは存在しない。あるのは、やりたいか、やりたくないかだけだ。

そして、マテオに謝ることだけは絶対にお断りだ。

周囲からのプレッシャーを肌で感じる。視線が重くのしかかってくるようだ。この部屋の呼吸という呼吸が止まり、俺の出方を待っている。スローンでさえ、一度も俺から目を逸らさない。だが、俺は彼女と視線を合わせることができない。彼女が無言のうちに俺に何を求めているか、分かりきっているからだ。

言わせてもらえば、俺に謝らなきゃならない人間なんて山ほどいる。だからといって、俺はそれを理由に世界を人質に取ったりはしない。この茶番はもう行き過ぎだ。これ以上付き合いきれるか。

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