デーモンラビット

ジェイドの手が私の肩に伸び、体勢を直させる。

「まず第一の問題だ、構えが全然なってない」

彼はそう言うと、私の足をつついて、もっと歩幅を広げさせた。

「銃に襲われるのを怖がってるみたいな立ち方だぞ。足をしっかり踏ん張れ。必要なのは安定した土台だ。そんなつま先立ちみたいな恰好じゃない」

彼は指導を続ける。私たちは構え、グリップ、照準合わせを、腕が痛くなるまで何度も何度も繰り返した。レッスンの終わる頃には、なんとか数回は的に当てられるようになっていた。上手とは言えないが、進歩ではある。

練習を終えると、私はノックスがタトゥーを入れている個室へと向かった。ドアを開けると、タトゥーマシンの唸...

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