シェアベッド

その一瞬で、ノックスの表情から欲望の色が引いていった。

「辛いか?」彼が尋ねる。

「あの子、私が離れることに耐えられないのよ。無理もないわ。何年もの間、私だけがずっと変わらずそばにいたんだもの。彼は家に寄りつかないし、あなたもいない。友達もいない。私だけだったの。デライラはもちろんいるけど。次に何をしでかすか分からないわ。逮捕されるかもしれないし、もっと悪いことになるかも。彼に必要なのは助けよ、ノックス。脅しじゃなくて。これ以上のトラウマでもなくて」

彼は奥歯をぐっと噛み締めた。

「つまり、どうしたいんだ?」

「あの子に必要なケアを受けさせたいの。兄と付き合いながら弟を助けちゃいけな...

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