グッド・シングス

ノックスの手は力強く、迷いがない。彼は私を吊り下げ装置へと導いていく。その視線は私の瞳に固定されたままで、眼差しに宿る熱量と、これから与えられる快楽への約束が見て取れた。心臓は早鐘を打ち、体はすでに期待で疼いている。

装置の下に着くと、彼は頭上のリグから吊るされたハーネスへと私を優しく降ろした。革の感触は冷たく滑らかで、素肌に心地よい。思わず身震いし、肌に鳥肌が立つのを見て、彼は口元を歪めてニヤリと笑った。

「ちゃんと支えてるぞ、スローン」

彼は私の腕を固定しにかかる。両腕を引き上げ、左右へと開かせる。手首に革の手錠がカチリと音を立てて嵌まった。私は拘束具合を確かめるように引っ張ってみる...

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