第190章

オリヴィア視点

「――もう決めた」

義父はそう言い切った。まだ断ろうとした私の肩に、ダミアンの手が置かれる。逃げ道を塞ぐみたいに、けれど乱暴ではない力で。

彼は笑みを崩さないまま、私の代わりに頷いた。

「では、ご都合のいい日に。正式に発表しましょう」

義父は少し考え込み、すぐに日程を決めた。

病室を出た瞬間、堪えきれずダミアンに詰め寄る。

「どうして、勝手に承諾したの? これは会社じゃない。家族よ」

イーサンの会社なら、義父の厚意だと割り切って受け取れた。だが、さっきの話は家そのものの行く末に直結している。どんな手腕があっても、一族を率いるなんて私には無理だ。

それに、たと...

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