第12章 エルヴィンが命を救いに来る

ナタリー視点

その様子を見て、ほかの浮浪者たちも顔をどす黒く曇らせ、一斉にエルヴィンへ襲いかかった。

けれど、もうそんなことはどうでもよかった。

エルヴィンの背後に、黒い制服をまとった護衛たちが現れる。次々と室内へなだれ込み、浮浪者どもを取り押さえた。

たちまち部屋中に響き渡るのは、耳障りな悲鳴ばかり。

1分もしないうちに、すべてが終わった。

獲物を囲う獣みたいに私を取り囲んでいた男たちは、ずるずると部屋の外へ引きずられていく。絨毯の上に残ったのは、擦れた跡と血の染みだけ。

エルヴィンはもうベッドのそばまで来ていた。ナイフを取り出し、私の手首を縛っていた縄を手際よく断ち切る。

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