第48章 エルヴィンが私を救った

ナタリー視点

エルヴィンは片腕で私の腰を抱き寄せ、もう片方の手には懐中電灯を握っていた。

私は彼を見上げたまま、言葉を失う。信じられない——そんな感覚が、胸の奥で膨らんでいく。

「どうした。怖すぎて声も出ないのか」

エルヴィンの声が耳に落ちた瞬間、ぼやけていた世界がすっと輪郭を取り戻した。

ほっとした。なのに、同時に屈辱も込み上げる。

——この男に助けられるの、いったい何度目だろう。

「どうしてここにいるの?」私は問いかけた。

「会議の帰りに通りかかった」

会議? デイヴィス・グループの会議が、こんな辺鄙な場所で?

到底信じられない。でも今の私には、突っ込む気力も残ってい...

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