第94章 どんなプレゼントが好き?

藤堂譲はしばし思案した後、軽く頷いた。「ああ、頼む」

 綾瀬悠希という人間がどうであれ、若葉への気遣いに偽りはない。この件に関しては、彼女に任せておけば安心だろう。

「信頼していただき、ありがとうございます」綾瀬悠希は微笑んだ。

 実のところ、藤堂譲は意外と話のわかる男だ。

 普段は強引そのものだが、筋を通すべき時は少しも曖昧にしない。

 藤堂譲の瞳から冷徹な色が消える。「礼には及ばん」

「では、私はこれで失礼します」

「若葉が目覚めるのを待たないのか?」

「先に怪我をしたお子さんの家へ伺って、話し合ってきます。彼と若葉ちゃんの間のわだかまりを解くのが先決ですから」

 教師と...

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