第50章 温水真雲がいなくなった

配信終了から三日目。

深沢グループの会議室に、熱のこもった拍手が響き渡った。

提携先の代表が席を立ち、深沢承弦へ手を差し出す。

「深沢社長、今後ともよろしくお願いいたします」

深沢承弦はその手を握り返し、群衆の向こう――隅に座る一つの影へ視線を投げた。

深沢天佑。

もっとも目立たない席で、両手を膝の上に重ね、複雑そうな表情を浮かべている。

会議が終わると、新谷言が待ってましたと言わんばかりに口を開いた。嘲るような声。

「契約がまとまったのは結構な話だ。ただ――温水真雲にこの案件を無理やり取らせた時、今日みたいな結末を想像したことはあったのか?」

深沢天佑の顔色がすっと沈む。...

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