第55章

「両親ももう歳なの。身体だって丈夫じゃない。もし私があなたと一緒にいたせいで、あの人たちに何かあったら……私、一生自分を許せない」

「そんなふうになったら、もうあなたと一緒になんていられない」

深沢承弦は拳を強く握りしめた。

「そんな、起こるかどうかも分からない先のことを理由に……俺を突き放すつもりか?」

末永言葉は、ただおかしくてたまらなかった。

「じゃあ、さっきあなたは私に何を問い詰めてたの? 誰が私を助けたのか、そればっかり気にしてた。私とその人に何かあるんじゃないかって疑って……私の身を案じることより、そっちのほうが大事だったんでしょ」

「違う! どうしてそんなふうに受け...

ログインして続きを読む