第60章

「報い……?」

自分が何か、そこまで許されないことをしたというのだろうか。どうしてその報いが、家族にまで及ばなければならないのか。

末永言葉はスマホの画面を食い入るように見つめた。表示されている番号は、どう見ても普通の携帯番号じゃない。今ここで返信したところで、相手が目にする保証なんてない。

それでも、彼女はメッセージを打った。

『用があるなら私にして。家族を巻き込むなんて、卑怯じゃない』

ちょうどそのとき、車が止まった。

末永言葉ははっと顔を上げるなり、ドアを開けて飛び出した。そのまま振り返りもせず、病院へ向かって駆け出していく。

深沢承弦が車を降りたとき、目に入ったのは、ひ...

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