第249章 ビバリー私立病院

「あの二人はグルだったのよ。一緒に工場の火災を仕組んだくせに、腹の底では互いを出し抜こうとしていた。だから仕方なく、私が宮本蓮太郎を人質にとって、わざと田中紗枝を挑発して寝返らせたの」

田中紗枝の瞳に驚愕の色が浮かんだ。彼女は狂ったように首を横に振り、声を振り絞って叫んだ。

「でたらめよ! そんなことしてない、おばさん、私は違います!」

だが、宮本夫人は彼女に背を向けたまま、頑なに振り返ろうとはしなかった。

その様子を見て、福田祐衣にはすべてが理解できた。

宮本志麻は、田中紗枝の拙い芝居を見抜けていないわけではない。ただ、現実を認めたくないだけなのだ。

瞬間、祐衣の胸の内に激しい...

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