第49話

里香の視点

蓮はあの巨大なクマのぬいぐるみを抱え、ぴょんぴょん跳ねながら歩いている。時折こちらを見上げるその瞳からは、以前のようなよそよそしさは消え去り、隠しきれない誇らしさだけが溢れていた。

「ママ、あそこに風船があるよ!」

「ママ、あのアイス食べたい!」

「ママ、あとでメリーゴーラウンド乗ってもいい?」

小さな手で私の手をぎゅっと握りしめ、私が迷子にならないか心配しているみたいに、ずっと話しかけてくる。

きょろきょろと動くその小さな頭を見下ろしていると、自然と頬が緩んだ。

ふと、前方から陽気な音楽が流れてきた。

色鮮やかなフロートがゆっくりと近づいてくる。乗っているのは遊...

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