第50話

里香の視点

夕闇が迫り、そろそろ帰ろうかと思っていた矢先、司から引き留められた。遊園地側がVIP客向けに夜のクルーズパーティーを特別に手配してくれたから、一緒に行かないか、と。

断るつもりだったが、桜に甘えられては敵わず、結局頷いてしまった。

遊園地の裏手。煌々と明かりを灯した三階建てのクルーズ船が、深い青に染まった湖面をゆっくりと進んでいる。

甲板には白いクロスが掛けられた長テーブルがいくつも並び、色鮮やかなビュッフェ料理が所狭しと並べられていた。

まさか、ここで和也に会うとは思わなかった。

司と一緒に桜と手を繋いで船に乗り込むと、正面から歩いてくる一行と鉢合わせた。

寧々は...

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