第11章

高木文弘視点

 満身創痍の体を引きずり、ゴールデンムーン邸へと帰還した。

 玄関をくぐった途端、野口裕史が駆け寄ってくる。

 引き裂かれたシャツと、肩から絶え間なく滲み出す血を見て、彼は顔面を蒼白にさせた。

「アルファ! なんてことだ、一体どうされたんですか!」

 彼は俺の体を支えながら叫んだ。

「こんな重傷を負って! すぐに病院へ急ぎましょう!」

「病院はいい」

 俺は彼の手を振り払い、真っ直ぐリビングへと向かい、ソファに倒れ込んだ。

 肩から走る激痛に顔をしかめ、俺は野口裕史に命じる。

「専属の医者を呼べ。この件は誰にも知られるな」

 野口裕史は俺の体に刻まれた爪痕と銃傷...

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