第51章
高木文弘視点
俺の世界には今、血の気を失った愛美の顔と、脳裏で狂ったように燃え盛る桜井の家紋しか存在していなかった。
「愛美、どうしてあの箱に桜井の物が入っている?」
極度の驚愕と興奮で、俺の声は震えていた。
「答えろ、愛美!」
両手はまだ彼女の肩をきつく掴んだままで、指先が肉に食い込むほど力が入っていた。
愛美は、今の俺の異様な剣幕にひどく怯えているようだった。
圧倒的な威圧感の前に体を小刻みに震わせ、苦痛に眉を歪めながら、恐怖に満ちた目で俺を見上げている。
「わ、私……知らない……」
彼女は身をよじり、泣き出しそうな声で訴えた。
「あの箱は……記憶を失って、目...
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