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警察署を出た瞬間、私たちは示し合わせたかのように安堵の息を漏らし、顔を見合わせて同時に吹き出した。

昔、二人で大きなプロジェクトの商談に臨んだ時も同じだった。無事に終わると、こうして一緒に肩の荷を下ろしたものだ。

その時になって初めて、陸川貴峰の口元と目尻に青あざができていることに気がついた。考えてみれば当然だ。店のボーイたちが彼を好き勝手に暴れさせるはずもなく、私を見つけ出すために、彼も相当な修羅場をくぐり抜けてきたに違いない。

私は申し訳なさで胸を痛めながら口を開いた。

「ごめんね、巻き込んじゃって」

陸川貴峰は笑って大したことないと手を振ったが、その拍子に傷口が引きつったのか...

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