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下田誠治を見つめ、私は尋ねた。

「ずっと気になっていたのですが、下田社長はどうして私と坂下直樹を組ませたがるのですか?」

下田誠治は慌てて顔の前で手を振り、弁明した。

「高橋社長、他意はありませんよ。お二人に協力していただきたいのは、両社の実力と将来性を見込んでいるからです。それに、ビジネスの世界に永遠の敵も永遠の味方もいないと私は考えています。すべては利益を出発点とすべきでしょう。私が手掛けるプロジェクトには、ポテンシャルのあるパートナーが必要不可欠です。そして、坂下商事と辛雅こそがその素晴らしいパートナーになり得ると判断した、ただそれだけのことです。もちろん、お二人の個人的な関係に...

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