第69章

彼女の金切り声は、瞬く間に周囲のすべての視線を釘付けにした。買い物を楽しんでいた人々が、「何事か」と野次馬根性丸出しで瞬く間に人だかりを作る。観衆が増えたことで、店員はさらに勢いづいた。

「今すぐ服を出しなさい。そうすれば警察沙汰にはしないであげる。でも、もし後で身体検査をして出てきたら、その時は容赦しないからね。公務として処理させてもらうわ」

 この店員たちは、本当に相手を見て態度をコロコロと変える。さっきまで「お客様、お客様」と揉み手をしていたくせに、今や完全に犯罪者扱いだ。

「……っ、離して。痛いってば」

「離すわけないでしょ! あんたみたいなこそ泥を逃がすもんですか。見た目は...

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