第78章

伊藤香織はそう言いながら、また数枚の写真を送ってきた。ある大学の前で撮られたものだ。坂下直樹が女子大生の腰を抱き寄せ、その卑しい手は衆人環視の中で彼女の服の中に滑り込んでいる。だが、その学生は抵抗するどころか、むしろ恍惚とした表情で直樹を見つめていた。

 私は眉間を揉みほぐし、心からの賞賛を坂下直樹に送った。

「認めざるを得ないわね。私の夫、本当に精力が有り余っているみたい」

 電話の向こうから、香織の吹き出すような笑い声が聞こえてきた。そう、家に帰れば「義務」を果たし、その上で外に何人も女を囲っているのだ。並大抵の精力ではない。

「ねえ、香織」

 手の中にある女子大生の写真をじっ...

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