第49章

長川貞也が眉をひそめると、鈴木美由紀はなおも畳みかけた。

「涼はあなたの将来の後継者でしょう? 知らないはずがないじゃない。子どもは小さいうちから土台を作らないと、あとで人より遅れるのよ」

鈴木美由紀の刺々しい態度を見据え、長川貞也は目を細めた。

「鈴木美由紀。涼は確かに俺の後継者だ。だがそれ以上に、俺の子どもだ。俺は涼に、楽しく育ってほしい。将来のことなら――俺が全部、道を敷く」

「だから」

長川貞也は涼の頭を軽く撫で、鈴木美由紀へ視線を向ける。その目に宿るのは、はっきりした警告だった。

「『涼のため』を口実にして、本人が嫌がることを無理にやらせるな」

橋野悠希はまぶたを持ち...

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