第77章

「妹が盛った薬なんだろ。だったら、お前が責任取るのが筋じゃないのか」

長川貞也は胸の奥で煮えたぎる怒りを押し殺し、なおも食い下がってくる。

その言葉に、橋野悠希は鼻で笑った。

橋野メメが下劣な手を使うだろうことは想像していた。だが、まさか長川貞也に直で薬を盛るほど大胆だとは――命知らずにもほどがある。

長川貞也の体が密着してきた、その瞬間。

悠希は隙を逃さず、手刀を振り下ろした。狙いは後ろ肩――容赦なく、ぐしゃりと叩き落とす。

さっきまで絡みついていた長川貞也が、糸の切れた人形みたいに崩れ落ちた。

「……やれやれ」

悠希は手際よく彼を引きずり、実験室へ運び込む。

それを見て...

ログインして続きを読む