第207章

「ふざけるんじゃないよ!」

 祖母は怒りでわなわなと震えながら、杖を突きつけて言い放った。「あんたが一生拝めないような大金を、うちの孫が持っちゃいけないって言うのかい? あの子が汚れてるだなんて、汚れてるのはあんたの性根だろうが! 出てお行き! とっとと失せな! 二度とじいさんの病室に顔を見せるんじゃないよ!」

「まったく、お義母さんったら。善悪の区別もつかないんですか? 私は善意でお見舞いに来てあげたって言うのに、それを……」

「叔母さん!」

 見かねた水原矢野が、顔を曇らせて声を荒らげた。「祖父はまだ入院中なんですよ。心から見舞うつもりがないなら、帰ってください!」

「矢野ちゃ...

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