第220章

 たった一言で、梅子は言葉を失った。

 周囲の人間もその指摘にはっとさせられる。「そうだ、ここ石川グループの一階ロビーは、三百六十度死角なしの監視体制だぞ。誰が嘘をついているかなど、防犯カメラを見れば一発じゃないか」

「その通りだ。事実がすべてだ。冤罪は許されない」

 衆人の意見は一気に傾き、同意の声が上がった。

 水原心奈はその声を聞き、顔色を変えた。拳を固く握りしめ、高塚礼佳を恨めしげに睨みつける。この女、さっさと始末しておけばよかった。部外者のくせに、余計なことを……!

 映像を確認されれば、自分の破滅は確定する。

 まずい、なんとかしなければ。

 彼女はすがりつくように...

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