第225章

 実の母親に拒絶されるということ。その心中は、さぞや辛いものであろう。

 だが、水原玲はただ冷ややかで皮肉めいた笑みを浮かべるだけで、その表情に大きな変化はなかった。

 水原家の人間など、とうの昔にどうでもよくなっていたからだ。

 水原家の令嬢という肩書きになど、固執しているのは水原心奈ぐらいのものだ。水原玲は微塵も気にしていない。

 むしろ、自分が水原家の血筋であることに反吐が出るほどだった。

 黙って聞いていられなかったのは、石川のほうだ。彼は杖で病室のドアを乱暴に押し開けると、凄まじい剣幕で部屋の中へと踏み込んだ。

 室内にいた数人が、その音にびくりと肩を震わせる。

 田...

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