第308章

「じゃあ、どうする? 明日、私が早めに行って二人を連れ出すから、玲は適当な理由で誤魔化して。とりあえずこの場を凌いで、後のことはまた考えよう」

 他に手立てもなく、水原玲は観念したように頷いた。

「……それしかなさそうね」

「OK! じゃあ明日早く行くわ。子供たちにも言っておいて」

「ええ。もう遅いから、早く寝て」

 電話を切ると、水原玲は子供部屋へと向かった。

 四人はもう、すっかり夢の中だ。

 水原千尋と石川香織は同じ部屋で眠っている。

 石川香織は行儀よく、静かな寝息を立てていた。

 一方、水原千尋は対照的だ。香織の体の上に顔をうずめ、片腕を香織の腰に回している。夢の...

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