第115章

高橋隆一は山本美咲の詰問に対して何の動揺も見せなかった。

「美咲ちゃん、私を責める前に自分自身に問うべきじゃないかな。ここまで頑張ってきたのは、ただ模倣作品を私に渡すためだったの?高橋グループはパクリなんて必要としないし、そんな卑劣な手段を使うことも軽蔑している。心に手を当てて考えてみて。もし自分がデザインした作品が発表される前に、他人の名前で出されたらどんな気持ちになる?」

山本美咲はさらに激しく泣き出した。彼女は自分に非があるとは思っていなかった。

「隆一、どうして他人の味方をするの?私たちは十数年来の幼馴染じゃない!」

「美咲ちゃん。今私が君と議論しているのは盗作という問題だ。...

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