第122章 しつこく食い下がる

森川美香は贅沢三昧の暮らしに慣れきっていた。だからこそ、いまの落差を受け入れられない。毎日が、生き地獄と死の境目をふらふら彷徨うような感覚だった。

けれど彼女は、死ぬのが怖い。結局は、みっともなく息をつないで生きるしかない。

藤原由真は、森川グループが破綻したあと、森川美香と森川国男がどう暮らしているのか一度は目を向けたことがある。二人が想像以上に落ちぶれているのを見て、それ以上は追い打ちをかけなかった。

それは情けではない。

藤原由真は知っていたのだ。森川美香や森川国男のように、驕り高ぶって生きてきたくせに臆病な人間にとっては、「生き延びること」そのものが最大の拷問になる。

そし...

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