第123章 押しかけて飯をせびる

森川美香は森川汐里の背中を血走った目で睨みつけ、野次馬の間をひとり、またひとりと乱暴にかき分けながら追いすがった。

だが、歳が歳だ。しかも日頃から腹を満たせていない身体では、足が思うように動かない。追うだけで息が上がり、みっともないほど苦しい。

森川汐里は、まさかまだ追ってくるとは思っていなかった。だから最初から相手にしていない。

幸い、美香の足は遅い。結局、追いつけなかった。

汐里の頭の中は病院に横たわる娘のことでいっぱいで、美香の存在など、とうに視界の外へ追いやっていた。

息を切らせながら病院へ駆け戻ると、病室では鈴木おばさんが荷物をまとめているところだった。ほとんど片づけ終わ...

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