第83章 森川汐里の誕生日

「どうした? 藤原グループと、うちが組むのがそんなに嫌?」

森川汐里は、ひやりとした声で言った。

佐藤琳は書類を乱暴に机へ叩きつける。

胸の内に不満が渦巻いていても、口に出す勇気はなかった。

「ふん……覚えてなさいよ!」

屈辱に顔を歪め、踵を返して出ていく。

森川汐里は小さく首を振り、何事もなかったように仕事へ戻った。

佐藤琳がなぜ自分にここまで敵意を向けるのか、理由は分からない。

けれど、どうでもよかった。

どうせ大した波風は立てられない。

それより先に、使える秘書を二人確保しなければならない。

入社してからそれなりに時間は経っている。

肩書きは部長でも、社内の人間...

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