第115章

時計の針は刻一刻と進み、やがて八時を回った。それでも早乙女珠妃が姿を見せる気配はなく、天宮徳臣の心に焦燥が募り始めた。

我慢の限界に達した彼は、ついに早乙女珠妃の携帯に電話をかけた。

その頃、早乙女珠妃は車に揺られ、早乙女正徳と共に精神病院へと向かっている最中だった。画面に表示された天宮徳臣の名前を見て、彼女は少し考えた末に拒否ボタンを押した。

電話の向こう側で、天宮徳臣はプツリという無機質な切断音を聞き、怒りに震えた。

あの女、俺の電話を切りやがった。どういう度胸をしているんだ!

怒り心頭に発した彼は、諦めずにリダイヤルしたが、またしても無情に切断される。

天宮徳臣が怒りを爆発...

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