第130章

早乙女珠妃が寝入ったのを確かめると、天宮徳臣はこっそりと室内のエアコンの設定温度を下げ、それから再び目を閉じた。

 深夜。寒さに耐えきれなくなった早乙女珠妃は、無意識のうちに唯一の熱源へとすり寄っていく。

 天宮徳臣は必死に睡魔と戦いながら、意識を保ち続けていた。まさにこの時を待っていたのだ。

 ついに珠妃が胸元へ潜り込んでくると、彼はすかさずその体を抱き寄せ、さらに自身の懐深くまで押し込むと、ようやく満足げに眠りについた。

 翌朝、目を覚ました早乙女珠妃は、血の気が引く思いだった。

 どういうわけか、彼女は天宮徳臣の腕の中にいた。それだけではない。両足は徳臣の体をがっちりと押さえ...

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