第148章

電話が天宮徳臣の手元に渡ると、彼の険しかった表情はようやく幾分か和らいだ。

それを見た長島補佐が、つい余計な一言を口にする。

「天宮社長、宇野さんの会社の人間から聞いたのですが、宇野さんは試合のために海外へ行かれたとか」

天宮徳臣が猛然と顔を上げ、長島補佐を射抜くように凝視した。その視線に、長島は背筋が凍る思いがした。

自分が何か失言をしたのかと、長島は狼狽しながら口ごもる。

「て、天宮社長……」

天宮徳臣の声は冷徹だった。

「どこの国だ? その情報は確かなのか?」

長島補佐は慌てて頷く。

「た、確実だと思われます。彼女のスタッフ本人が話していたそうですから」

天宮徳臣は...

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