第156章

天宮徳臣は机の上のデザイン画を拾い上げ、隅々までじっくりと目を通した。だが、その出来栄えは期待に応えるものではなかった。

 彼は小さく首を横に振り、努めて穏やかに言った。

「気にするな、焦る必要はない。時間はまだある」

 口ではそう言ったものの、田村部長は痛いほど分かっていた。時間など、どこにも残されていないことを。タイムリミットは刻一刻と迫っており、一日一日と削られていく。もし期限内に納得のいく作品が出来上がらなければ、この千載一遇の好機を逃すことになるのだ。

 その危機感が、彼を再び奮い立たせる。

「天宮社長、ご安心ください! 我々デザイン部は残業も厭わず、必ずや素晴らしいもの...

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