第213章

「詳しいことは知らんがね、お前が天宮家の顔に泥を塗ったことだけは確かだよ!」

 天宮大奥様はそう言い放つと、ドンッ! とテーブルを拳で叩いた。

 今さらながら悔やんでも悔やみきれない。なぜ土井千影などという女を嫁に入れてしまったのか。

 あの女は度量が狭く、嫉妬深い。あれが家に入ってからというもの、天宮家に安息の日など一日たりともなかった。

 だが不幸中の幸いと言うべきか、二人にはまだ子供がいない。今ならまだ離婚も間に合う。

 そう考えを巡らせ、天宮大奥様は冷ややかに告げた。

「ちょうどいい。あの嫁は実家に帰るのが好きだそうじゃないか。なら、好きなだけいさせておやり」

 その言...

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