第214章

ほどなくして、川元一泉が早乙女珠妃を連れて戻ってきた。

早乙女珠妃は天宮徳臣の姿を見つけると、ふふっと笑みをこぼした。

「そんなに秘密にして、一体なんなの?」

天宮徳臣は紳士的にエスコートの手を差し伸べる。

「行こう。着けば分かるさ」

早乙女珠妃は口元を綻ばせ、天宮徳臣に従って車に乗り込んだ。

川元一泉の運転する車が市街地を抜けていくのを見て、早乙女珠妃の好奇心はますます膨らんでいく。

「郊外まで行くなんて、何があるっていうの?」

天宮徳臣は意味ありげに微笑んだ。

「モノは一足先に宇野さんの所へ向かったよ。僕らもそこで合流すればいい」

なるほど、宇野火恋に会いに行くのか。...

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