第219章

「おい、誰だこの男は!」

 コーエンが制止しようと手を伸ばしたが、天宮徳臣の反応のほうが一瞬早かった。コーエンが動こうとした時にはすでに、天宮徳臣の車椅子が男の前に立ちはだかっていたのだ。

「あんた、誰だ?」

 宇野秀義は、目の前で車椅子に座る男を不満げに見下ろした。

 まあ、認めてやってもいい。この男、只者ではないオーラを放ってはいる。だが、自分と比べればまだまだ半人前といったところか。

 兄が何か失礼なことを口走るのではないかと冷や冷やした宇野火恋は、慌てて目配せをした。

「この方は天宮グループの天宮社長よ」

 そして、周囲に向かっても紹介する。

「皆さん、紹介するわ。私...

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