第220章

天宮徳臣は彼をじろりと値踏みするように見やった。その視線に気づいた宇野秀義は、わざとらしく背筋を伸ばし、得意げに髪を撫でつける。

「天宮さん、見てくださいよこの服。これを選ぶのに随分と時間をかけたんですから」

天宮徳臣は冷ややかに言い放った。

「早乙女珠妃はその色を好まない」

「えっ、まさか。こんなにいい色なのに、嫌いなわけないだろう?」

宇野秀義は疑わしげに自分の身なりを見下ろした。だが、目の前の男があまりにももっともらしく言うものだから、慌てて問いかける。

「じゃあ教えてくださいよ、珠妃は何色が好きなんだ?」

天宮徳臣は彼の問いには答えず、手を挙げてドアをノックしようとした...

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